なぜSoは、複数の色を展開しないのか?
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一般的なアパレルショップを見渡すと、1つの服に対して、さまざまな色が用意されています。
ベーシックな黒やネイビー、グレー。季節感のある明るい色や、少し目を引くアクセントカラー。たくさんの選択肢の中から、自分の好きな色を選べることは、ファッションの楽しさの一つです。
一方で、選択肢が多いほど、迷いも増えていきます。
どの色が自分に似合うのか。
手持ちの服と合わせやすいのはどれか。
今は素敵に見えても、来年も着たいと思えるのか。
色違いを見比べているうちに、どれを選べばよいのか分からなくなってしまう。そんな経験がある方も少なくないと思います。
ファッションに、唯一の正解があるわけではありません。
ただ、長年スタイリストとして多くの方の服選びに関わってきた中で感じるのは、日常の中で本当に使いやすい色は、実はそれほど多くないということです。
単体ではきれいに見える色でも、手持ちのパンツやアウターと合わせると、急に難しくなることがあります。店頭では新鮮に見えても、実際の生活では着る場面が限られてしまうこともあります。
反対に、自然と手に取る回数が増えていくのは、手持ちの服になじみ、頑張りすぎなくてもコーディネートが整う色です。
作り手として、一つの提案をする
Soでは、1つの服につき、基本的には1つの色に絞って商品をつくっています。
それは、選択肢を少なくしたいからではありません。
生地の風合いや服のデザインが最も美しく見えること。
大人のワードローブに自然になじむこと。
日常の中で、無理なく繰り返し着られること。
こうした条件を一つずつ考えながら、作り手として自信を持っておすすめできる色を選んでいます。たくさんの色を用意して、最後の判断をお客さまに委ねるのではなく、私たち自身が悩み、試し、絞り込む。
そこまで含めて、Soの服づくりだと考えています。
色よりも、着る人の暮らしを考える
もちろん、アイテムによっては複数の色を展開することもあります。その場合も、単純に色数を増やすのではなく、それぞれの色に明確な役割があるかを考えます。
どちらも手持ちの服と合わせやすいか。
着る場面や印象に違いがあるか。
どの色を選んでも、日常で無理なく使えるか。
色展開を増やすことよりも、選んだ後にきちんと着続けられることを大切にしています。Soが考えているのは、服単体の美しさだけではありません。
クローゼットに加わったときに、ほかの服とどのようにつながるのか。朝、コーディネートに迷ったときに、自然と手が伸びる服になれるのか。
服を選ぶ瞬間だけではなく、その先にある日常まで考えること。
そのためにSoは、あえて色を絞ります。
選択肢を減らすことは、可能性を狭めることではありません。
迷う時間を少し減らし、着る回数を少し増やす。
少ない服でも、自然にスタイルが整っていく。
一つの色に込めているのは、そんなSoらしい提案です。