COLUMN

長い夏なのか、長い秋なのか。この時期に着る服を考えてみた。

長い夏なのか、長い秋なのか。この時期に着る服を考えてみた。

昨今の日本の夏は、本当に長くなったように感じます。5月頃から少しずつ暑くなり、6月、7月と気温が上がっていく。梅雨に入っても以前ほど雨が続く感覚はなく、そのまま本格的な夏へ。そして9月になっても暑さは残り、ときには10月の初旬まで半袖で過ごせる日もあります。「夏が長くなった」とも言えるし、9月からを秋と考えるなら、「暑い秋が長くなった」とも言えるのかもしれません。そんな今の日本で、少し難しくなったのが服選びです。昔だったら秋になればニットを着たり、カーディガンを羽織ったり。季節の変化とともに、着るものも自然と変わっていきました。ところが最近は、秋らしい服を着たいと思っても、気温はまだ夏とほとんど変わらない。では僕たちの世代は、この長い季節に何を着ればいいのか。今回は、僕自身が実際にこの時期に着ているものをベースに考えてみたいと思います。 まずは「夏の後半戦」と考える 9月に入ったからといって、無理に秋服へ切り替える必要はないと思っています。暑い日は、まだ夏の後半戦。ただ、真夏とまったく同じ格好をするのではなく、少しだけ色やアイテムで季節を進めてみる。例えば僕だったら、SoのブラックのグラフィックTシャツを着てみる。30℃を少し超えるくらいなら、ショートパンツにオープンカラーシャツを合わせるのも好きです。オープンカラーシャツは初夏によく着るアイテムですが、真夏には少し出番が減ります。それを暑さのピークを越えた9月頃に、もう一度引っ張り出してみる。こういう服の使い方が、今の日本には合っている気がします。 気温が下がったら、シャツをアウター代わりに もう少し気温が落ち着いてきたら、長袖シャツの出番です。例えばSoで作っている白のコットンリネンシャツを、Tシャツの上から軽く羽織る。そして袖をラフにまくって着る。別に白シャツでなくても構いません。デニムシャツでもいいし、ストライプでも、ブルーのシャツでもいい。実は僕たち世代にとって、「Tシャツの上にアウター感覚でシャツを着る」というスタイルは、とても使いやすいんです。ジャケットほどかしこまらないし、本格的なアウターほど暑くない。それでいて、Tシャツ一枚よりも大人っぽく見える。9月、10月の日本には、このくらいがちょうどいい。ニットや厚手のアウターを楽しむのは、もう少し先でいいのだと思います。 春と秋は、同じ服でもいい そして僕は、春と秋の服は意外と共通でいいと思っています。オープンカラーシャツやポロシャツ、長袖シャツ。春に着ていたものを秋にも着る。そう考えると、季節ごとにたくさんの服を用意する必要もありません。「秋だから秋物を買わなくてはいけない」と考えるより、春に活躍した服をもう一度使ってみる。そのほうが今の気候にも合っていますし、少ない服を長く楽しむことにもつながります。 季節ではなく、今の暮らしに合わせて服を選ぶ 日本の気候は少しずつ変わっています。そして僕たち自身のライフスタイルも、年齢とともに変わっていきます。だからこそ、「9月だから秋服」「10月だからニット」と決めつける必要はないのかもしれません。暑ければ夏の服を着る。少し涼しくなったらシャツを一枚重ねる。さらに気温が下がってきたら、ようやくニットやアウターを楽しむ。季節に自分を合わせるのではなく、その日の気温や自分の暮らしに合わせて、柔軟に服を選んでいく。そして、春にも秋にも使えるような服を少しだけ持っておく。そんな服との付き合い方が、これからの日本の気候にはちょうどいいのかもしれません。

長い夏なのか、長い秋なのか。この時期に着る服を考えてみた。

昨今の日本の夏は、本当に長くなったように感じます。5月頃から少しずつ暑くなり、6月、7月と気温が上がっていく。梅雨に入っても以前ほど雨が続く感覚はなく、そのまま本格的な夏へ。そして9月になっても暑さは残り、ときには10月の初旬まで半袖で過ごせる日もあります。「夏が長くなった」とも言えるし、9月からを秋と考えるなら、「暑い秋が長くなった」とも言えるのかもしれません。そんな今の日本で、少し難しくなったのが服選びです。昔だったら秋になればニットを着たり、カーディガンを羽織ったり。季節の変化とともに、着るものも自然と変わっていきました。ところが最近は、秋らしい服を着たいと思っても、気温はまだ夏とほとんど変わらない。では僕たちの世代は、この長い季節に何を着ればいいのか。今回は、僕自身が実際にこの時期に着ているものをベースに考えてみたいと思います。 まずは「夏の後半戦」と考える 9月に入ったからといって、無理に秋服へ切り替える必要はないと思っています。暑い日は、まだ夏の後半戦。ただ、真夏とまったく同じ格好をするのではなく、少しだけ色やアイテムで季節を進めてみる。例えば僕だったら、SoのブラックのグラフィックTシャツを着てみる。30℃を少し超えるくらいなら、ショートパンツにオープンカラーシャツを合わせるのも好きです。オープンカラーシャツは初夏によく着るアイテムですが、真夏には少し出番が減ります。それを暑さのピークを越えた9月頃に、もう一度引っ張り出してみる。こういう服の使い方が、今の日本には合っている気がします。 気温が下がったら、シャツをアウター代わりに もう少し気温が落ち着いてきたら、長袖シャツの出番です。例えばSoで作っている白のコットンリネンシャツを、Tシャツの上から軽く羽織る。そして袖をラフにまくって着る。別に白シャツでなくても構いません。デニムシャツでもいいし、ストライプでも、ブルーのシャツでもいい。実は僕たち世代にとって、「Tシャツの上にアウター感覚でシャツを着る」というスタイルは、とても使いやすいんです。ジャケットほどかしこまらないし、本格的なアウターほど暑くない。それでいて、Tシャツ一枚よりも大人っぽく見える。9月、10月の日本には、このくらいがちょうどいい。ニットや厚手のアウターを楽しむのは、もう少し先でいいのだと思います。 春と秋は、同じ服でもいい そして僕は、春と秋の服は意外と共通でいいと思っています。オープンカラーシャツやポロシャツ、長袖シャツ。春に着ていたものを秋にも着る。そう考えると、季節ごとにたくさんの服を用意する必要もありません。「秋だから秋物を買わなくてはいけない」と考えるより、春に活躍した服をもう一度使ってみる。そのほうが今の気候にも合っていますし、少ない服を長く楽しむことにもつながります。 季節ではなく、今の暮らしに合わせて服を選ぶ 日本の気候は少しずつ変わっています。そして僕たち自身のライフスタイルも、年齢とともに変わっていきます。だからこそ、「9月だから秋服」「10月だからニット」と決めつける必要はないのかもしれません。暑ければ夏の服を着る。少し涼しくなったらシャツを一枚重ねる。さらに気温が下がってきたら、ようやくニットやアウターを楽しむ。季節に自分を合わせるのではなく、その日の気温や自分の暮らしに合わせて、柔軟に服を選んでいく。そして、春にも秋にも使えるような服を少しだけ持っておく。そんな服との付き合い方が、これからの日本の気候にはちょうどいいのかもしれません。

Soの服に、どこまでトレンドを入れるのか。

Soの服に、どこまでトレンドを入れるのか。

僕たちSoは、ベーシックを大切にしているブランドです。ただ、いわゆる「昔から変わらない定番服」を、そのまま作りたいわけではありません。ベーシックを軸にしながら、今の時代の空気をどこまで取り入れるのか。今回は、Soが服を作るうえで大切にしている“トレンドとの距離感”についてお話ししたいと思います。世の中の服を大きく分けてみると、それぞれにトレンドとの向き合い方の軸があります。たとえば、ユニクロさんや無印良品さんのように、全国、そして世界規模で展開しているブランドは、幅広い人が着やすいベーシックな服を得意としています。一方で、大手セレクトショップのオリジナル商品は、ベーシックを土台にしながら、そこへ程よくトレンドを取り入れています。最先端すぎて理解しづらいところまでは踏み込まず、日常で着やすいところまで編集されている。この“適度なトレンド感”こそ、セレクトショップの魅力だと思っています。さらにその先には、デザイナー独自の世界観を色濃く反映したドメスティックブランドがあります。シルエットや素材使い、細かなディテールにも個性があり、僕自身も一人の服好きとして、このあたりのブランドをよく着ています。そして、コレクションを発表するようなハイブランドは、さらに先の流行を作っていく存在です。ただし価格も高く、デザインにも強い主張があるため、そのまま普段の生活に取り入れるのは簡単ではありません。もちろん、すべてのブランドがきれいに分類できるわけではありませんが、大きな傾向としては、このような違いがあるように感じています。 セレクトショップとドメスティックブランドの間 では、Soはどこに位置するのか。僕たちが意識しているのは、セレクトショップのオリジナルと、ドメスティックブランドの中間くらいです。セレクトショップのオリジナルよりも、もう少しだけシルエットや素材に特徴を持たせたい。でも、ドメスティックブランドほどデザインのエッジは強くしすぎない。服が好きな人にも物足りなさを感じさせず、同時に、普段あまりトレンドを追いかけない人にも無理なく着てもらえる。そのバランスを大切にしています。たとえば、パンツのシルエットにトレンドを反映させたり、着丈や身幅に今らしいバランスを取り入れたり。遠くから見て強く主張するのではなく、着たときに「なんとなく今っぽく見える」。それくらいのさじ加減が、Soらしいと考えています。目指しているのは、流行の真ん中にある服ではありません。かといって、時代から切り離された服でもない。ベーシックを軸にしながら、その時代の空気を静かに含んでいる。そんな服を作りたいと思っています。 服は、ほぼ国内で作っています Soの服は、一部の商品を除き、ほぼ国内で生産しています。これは海外製の服よりも、国内製のほうが優れているという意味ではありません。今は海外にも高い技術を持った工場があり、品質の高い服がたくさん作られています。また、国内で作れば、それだけで最高品質になるわけでもありません。工場によって得意な素材や縫製は異なりますし、Soもすべての服を“最高級の特殊仕様”にしているわけではありません。僕たちが大切にしているのは、日常着として必要な品質と、無理のない価格とのバランスです。そのうえで、作り手との距離や、生産背景の見えやすさも含めて、国内で服を作ることには価値があると考えています。アイテムごとに適した生地や工場を選び、僕たち自身が納得できる品質に整える。このものづくりの背景は、ドメスティックブランドに近い部分だと思います。 価格を上げすぎないために 価格についても、セレクトショップのオリジナルとドメスティックブランドの間、あるいは少しセレクトショップ寄りの水準を意識しています。Soは、ほかのお店へ商品を卸していません。また、実店舗を持たず、オンラインを中心に直接お客様へ販売しています。シーズンごとに大量の商品を発表するのではなく、少数精鋭で、長く扱える服を中心に作っているのも特徴です。大規模な広告やコレクションにも、たくさんの費用をかけていません。その分、生地や縫製にはきちんと費用を使いながら、ドメスティックブランドと同じような背景で作った服を、できるだけ現実的な価格で届けることができます。安さだけを追いかけるのではなく、品質に対して高すぎないこと。ここも、Soが大切にしているバランスのひとつです。 “ちょうどいい”には、意思がある Soが目指しているのは、奇抜な服ではありません。ベーシックを軸にしながら、今の時代に合うシルエットや素材感を取り入れる。セレクトショップのオリジナルよりも少しだけ踏み込み、ドメスティックブランドほど強く主張しない。そして国内でものづくりを行いながら、価格はできるだけ現実的に抑える。こうして整理してみると、Soは「今までありそうで、意外となかった場所」を目指しているブランドなのかもしれません。“ちょうどいい”という言葉は、ときに無難という意味にも聞こえます。でも僕たちにとっての“ちょうどいい”は、何も考えずに真ん中を選ぶことではありません。どこまで時代の空気を入れ、どこから先を削るのか。その境界を何度も考えながら、意図的にバランスを整えています。着た瞬間に大きな驚きがある服ではなくても、袖を通したときに少し気分が上がり、手持ちの服とも自然になじむ。そして数年後に見ても、古く感じにくい。そんなSoなりのトレンド感を、実際に服を着ながら感じていただけたら嬉しく思います。

Soの服に、どこまでトレンドを入れるのか。

僕たちSoは、ベーシックを大切にしているブランドです。ただ、いわゆる「昔から変わらない定番服」を、そのまま作りたいわけではありません。ベーシックを軸にしながら、今の時代の空気をどこまで取り入れるのか。今回は、Soが服を作るうえで大切にしている“トレンドとの距離感”についてお話ししたいと思います。世の中の服を大きく分けてみると、それぞれにトレンドとの向き合い方の軸があります。たとえば、ユニクロさんや無印良品さんのように、全国、そして世界規模で展開しているブランドは、幅広い人が着やすいベーシックな服を得意としています。一方で、大手セレクトショップのオリジナル商品は、ベーシックを土台にしながら、そこへ程よくトレンドを取り入れています。最先端すぎて理解しづらいところまでは踏み込まず、日常で着やすいところまで編集されている。この“適度なトレンド感”こそ、セレクトショップの魅力だと思っています。さらにその先には、デザイナー独自の世界観を色濃く反映したドメスティックブランドがあります。シルエットや素材使い、細かなディテールにも個性があり、僕自身も一人の服好きとして、このあたりのブランドをよく着ています。そして、コレクションを発表するようなハイブランドは、さらに先の流行を作っていく存在です。ただし価格も高く、デザインにも強い主張があるため、そのまま普段の生活に取り入れるのは簡単ではありません。もちろん、すべてのブランドがきれいに分類できるわけではありませんが、大きな傾向としては、このような違いがあるように感じています。 セレクトショップとドメスティックブランドの間 では、Soはどこに位置するのか。僕たちが意識しているのは、セレクトショップのオリジナルと、ドメスティックブランドの中間くらいです。セレクトショップのオリジナルよりも、もう少しだけシルエットや素材に特徴を持たせたい。でも、ドメスティックブランドほどデザインのエッジは強くしすぎない。服が好きな人にも物足りなさを感じさせず、同時に、普段あまりトレンドを追いかけない人にも無理なく着てもらえる。そのバランスを大切にしています。たとえば、パンツのシルエットにトレンドを反映させたり、着丈や身幅に今らしいバランスを取り入れたり。遠くから見て強く主張するのではなく、着たときに「なんとなく今っぽく見える」。それくらいのさじ加減が、Soらしいと考えています。目指しているのは、流行の真ん中にある服ではありません。かといって、時代から切り離された服でもない。ベーシックを軸にしながら、その時代の空気を静かに含んでいる。そんな服を作りたいと思っています。 服は、ほぼ国内で作っています Soの服は、一部の商品を除き、ほぼ国内で生産しています。これは海外製の服よりも、国内製のほうが優れているという意味ではありません。今は海外にも高い技術を持った工場があり、品質の高い服がたくさん作られています。また、国内で作れば、それだけで最高品質になるわけでもありません。工場によって得意な素材や縫製は異なりますし、Soもすべての服を“最高級の特殊仕様”にしているわけではありません。僕たちが大切にしているのは、日常着として必要な品質と、無理のない価格とのバランスです。そのうえで、作り手との距離や、生産背景の見えやすさも含めて、国内で服を作ることには価値があると考えています。アイテムごとに適した生地や工場を選び、僕たち自身が納得できる品質に整える。このものづくりの背景は、ドメスティックブランドに近い部分だと思います。 価格を上げすぎないために 価格についても、セレクトショップのオリジナルとドメスティックブランドの間、あるいは少しセレクトショップ寄りの水準を意識しています。Soは、ほかのお店へ商品を卸していません。また、実店舗を持たず、オンラインを中心に直接お客様へ販売しています。シーズンごとに大量の商品を発表するのではなく、少数精鋭で、長く扱える服を中心に作っているのも特徴です。大規模な広告やコレクションにも、たくさんの費用をかけていません。その分、生地や縫製にはきちんと費用を使いながら、ドメスティックブランドと同じような背景で作った服を、できるだけ現実的な価格で届けることができます。安さだけを追いかけるのではなく、品質に対して高すぎないこと。ここも、Soが大切にしているバランスのひとつです。 “ちょうどいい”には、意思がある Soが目指しているのは、奇抜な服ではありません。ベーシックを軸にしながら、今の時代に合うシルエットや素材感を取り入れる。セレクトショップのオリジナルよりも少しだけ踏み込み、ドメスティックブランドほど強く主張しない。そして国内でものづくりを行いながら、価格はできるだけ現実的に抑える。こうして整理してみると、Soは「今までありそうで、意外となかった場所」を目指しているブランドなのかもしれません。“ちょうどいい”という言葉は、ときに無難という意味にも聞こえます。でも僕たちにとっての“ちょうどいい”は、何も考えずに真ん中を選ぶことではありません。どこまで時代の空気を入れ、どこから先を削るのか。その境界を何度も考えながら、意図的にバランスを整えています。着た瞬間に大きな驚きがある服ではなくても、袖を通したときに少し気分が上がり、手持ちの服とも自然になじむ。そして数年後に見ても、古く感じにくい。そんなSoなりのトレンド感を、実際に服を着ながら感じていただけたら嬉しく思います。

ボトムスは、そんなにたくさんいらない。

ボトムスは、そんなにたくさんいらない。

僕はファッションが好きです。仕事として長く関わってきましたし、今でも服を見ること、買うこと、そして日々の着こなしを考えることを楽しんでいます。でも一方で、ファッションのために生きているわけではありません。毎日違う着こなしをしたいわけでもないし、おしゃれをするために動きづらさを我慢したり、複雑なコーディネートを考えたりすることにも、それほど興味がありません。着ていて心地がいいこと。動きやすいこと。あまり考えなくても、自然とスタイルが整うこと。今の僕にとっては、そういうことのほうがずっと大切です。おそらくSoを見てくださっている30代、40代、50代のみなさんも、ファッションだけを考えて毎日を過ごしているわけではないと思います。仕事があり、家庭があり、それぞれの趣味や楽しみがある。その中のひとつとしてファッションがある。だからこそ、服に必要以上の時間やエネルギーを使わなくても、気持ちよく着られて、ちゃんと今の自分に馴染んでくれる。Soでは、そんな服を作りたいと考えています。 ボトムスは、意外と少なくていい たとえばボトムス。ショップへ行けば、ものすごい数の選択肢があります。シルエットも素材も色も、本当にさまざまです。もちろん、それ自体はファッションの楽しさでもあります。ただ、自分自身のリアルな生活を振り返ってみると、実際によく穿いているものは驚くほど限られています。僕の場合、中心にあるのは黒のボトムスと、程よく色の落ちたグレー系のデニム。まずはこの2本。そこに季節や気分によって、少しワイドなホワイト系のデニムを加えたり、ワーク感のあるオリーブのベイカーパンツを穿いたりする。実際のところ、それくらいあれば僕の日常はほとんど回ってしまいます。たくさん持っていることと、着こなしが豊かになることは、必ずしも同じではないのだと思います。むしろ、自分にとって使いやすいものが分かってくると、少ない服でも迷わなくなる。朝、クローゼットの前で考え込むことも減っていきます。 「増やさない」という考え方 Soも、基本的には同じ考え方で服を作っています。世の中には、すでに素晴らしいブランドがたくさんあります。だからSoまで、あらゆる色、あらゆるシルエット、あらゆる種類の服を作る必要はないと思っています。 むしろ僕たちがやるべきなのは、絞ること。リアルな生活の中で本当に使うものは何なのか。何度も手に取りたくなるものは何なのか。そこを考えながら、必要なものだけを残していく。そして数を絞る代わりに、一点一点には使いやすさがあり、今の空気感もほんの少し感じられる。そのバランスを大切にしています。商品数を増やせば、選択肢は増えます。でも僕は、あえて増やしすぎないことも、Soを選んでくださる方へのひとつの敬意だと思っています。「これくらいあれば、十分。」そう思えるクローゼットを作るお手伝いができたら、僕としてはとても嬉しいです。 ちなみに僕自身、ボトムスの中で特に欠かせないのが、黒パンとグレーのデニム。 この2本はSoでも、自信を持って作っている定番です。 毎日の服をもう少しシンプルにしたい方には、ぜひ一度見ていただけたらと思います。

ボトムスは、そんなにたくさんいらない。

僕はファッションが好きです。仕事として長く関わってきましたし、今でも服を見ること、買うこと、そして日々の着こなしを考えることを楽しんでいます。でも一方で、ファッションのために生きているわけではありません。毎日違う着こなしをしたいわけでもないし、おしゃれをするために動きづらさを我慢したり、複雑なコーディネートを考えたりすることにも、それほど興味がありません。着ていて心地がいいこと。動きやすいこと。あまり考えなくても、自然とスタイルが整うこと。今の僕にとっては、そういうことのほうがずっと大切です。おそらくSoを見てくださっている30代、40代、50代のみなさんも、ファッションだけを考えて毎日を過ごしているわけではないと思います。仕事があり、家庭があり、それぞれの趣味や楽しみがある。その中のひとつとしてファッションがある。だからこそ、服に必要以上の時間やエネルギーを使わなくても、気持ちよく着られて、ちゃんと今の自分に馴染んでくれる。Soでは、そんな服を作りたいと考えています。 ボトムスは、意外と少なくていい たとえばボトムス。ショップへ行けば、ものすごい数の選択肢があります。シルエットも素材も色も、本当にさまざまです。もちろん、それ自体はファッションの楽しさでもあります。ただ、自分自身のリアルな生活を振り返ってみると、実際によく穿いているものは驚くほど限られています。僕の場合、中心にあるのは黒のボトムスと、程よく色の落ちたグレー系のデニム。まずはこの2本。そこに季節や気分によって、少しワイドなホワイト系のデニムを加えたり、ワーク感のあるオリーブのベイカーパンツを穿いたりする。実際のところ、それくらいあれば僕の日常はほとんど回ってしまいます。たくさん持っていることと、着こなしが豊かになることは、必ずしも同じではないのだと思います。むしろ、自分にとって使いやすいものが分かってくると、少ない服でも迷わなくなる。朝、クローゼットの前で考え込むことも減っていきます。 「増やさない」という考え方 Soも、基本的には同じ考え方で服を作っています。世の中には、すでに素晴らしいブランドがたくさんあります。だからSoまで、あらゆる色、あらゆるシルエット、あらゆる種類の服を作る必要はないと思っています。 むしろ僕たちがやるべきなのは、絞ること。リアルな生活の中で本当に使うものは何なのか。何度も手に取りたくなるものは何なのか。そこを考えながら、必要なものだけを残していく。そして数を絞る代わりに、一点一点には使いやすさがあり、今の空気感もほんの少し感じられる。そのバランスを大切にしています。商品数を増やせば、選択肢は増えます。でも僕は、あえて増やしすぎないことも、Soを選んでくださる方へのひとつの敬意だと思っています。「これくらいあれば、十分。」そう思えるクローゼットを作るお手伝いができたら、僕としてはとても嬉しいです。 ちなみに僕自身、ボトムスの中で特に欠かせないのが、黒パンとグレーのデニム。 この2本はSoでも、自信を持って作っている定番です。 毎日の服をもう少しシンプルにしたい方には、ぜひ一度見ていただけたらと思います。

夏の終わりに、あえて黒のプリントTシャツを作った理由

夏の終わりに、あえて黒のプリントTシャツを作った理由

この8月後半に、Soから黒のプリントTシャツを作りました。正直なところ、「ちょっとリリースが遅くなってしまったな」という反省もあります。Tシャツといえば、やっぱり夏の始まりに買うものですからね。でも改めて考えてみると、最近の夏って本当に長いんですよ。8月後半になれば、気持ちとしてはそろそろ秋を意識し始めます。でも実際には9月もまだまだ暑いし、場合によっては10月の前半くらいまでTシャツで過ごす日もある。秋服を着たい気持ちはある。でも、まだ暑い。この微妙な時期が、意外と長いんですよね。しかも夏前に買ったTシャツには、そろそろちょっと飽きてくる頃だったりします。とはいえ、この時期から新しくTシャツを探そうとしても、店頭はもう秋物が中心。意外と「今ちょうど着たいTシャツ」が見つからなかったりするんです。だったら、あえてこの時期に新しいTシャツを出すのも面白いんじゃないか。そんなところから今回の1枚を作りました。 今回は、あえて「黒」 Soではこれまで白をベースにしたプリントTシャツは何度か作ってきました。でも黒ベースは今回が初めてです。黒T自体はすごく使いやすいですよね。僕自身、黒いパンツを穿くことも多いので、夏になると黒T+黒パンという組み合わせもよくします。ただ、上下とも黒になると少し単調になりやすい。大人っぽくまとまる一方で、もう少しだけアクセントが欲しいなと思うこともあります。そこで今回は、黒Tの使いやすさはそのままに、プリントを使ってほんの少しだけ変化を加えてみました。無地Tほどシンプルすぎず、かといってプリントだけが強く主張するわけでもない。大人が普通に着られる、そのちょうど中間くらいを狙っています。 黒に馴染むプリントを考える 実際に作ってみると、白Tにプリントを載せるのと、黒Tに載せるのでは結構感覚が違います。黒は背景の存在感が強いので、プリントの見え方が意外と難しいんですね。色をたくさん使ってしまうと急に派手になりますし、逆に馴染ませすぎるとプリントを入れる意味がなくなってしまう。そこで今回は、柄自体を抽象的なものにして、色もモノトーンにまとめました。しっかりプリントの存在は感じる。でも全体として見ると、ちゃんと黒Tとして収まっている。僕としては、このくらいのバランスが大人にはちょうどいいと思っています。もちろんボディも既製品ではなく、パターンからオリジナルで作っています。生地から縫製まで国内で仕上げた、SoらしいTシャツです。サイズ感も少しゆとりを持たせていますが、大きすぎるわけではありません。タックアウトして普通に着ても形になりますし、パンツにタックインして少しきれいに着てもいい。プリントTシャツだけど、着こなし方を限定しない1枚に仕上がったと思っています。 まだ、秋服にはちょっと早いから ファッションの世界では8月になると、どんどん秋へと移っていきます。でも現実の気候は、なかなかそうはいきません。だからこそ今すぐ秋服を頑張って着るのではなく、夏服の中で少しだけ気分を変えてみる。それくらいで十分だと思うんです。今回の黒いプリントTシャツも、そんな夏の後半から秋の入り口にちょうどいい1枚として作りました。「秋服はまだちょっと早いな」そう感じている方に、楽しんでもらえたら嬉しいです。

夏の終わりに、あえて黒のプリントTシャツを作った理由

この8月後半に、Soから黒のプリントTシャツを作りました。正直なところ、「ちょっとリリースが遅くなってしまったな」という反省もあります。Tシャツといえば、やっぱり夏の始まりに買うものですからね。でも改めて考えてみると、最近の夏って本当に長いんですよ。8月後半になれば、気持ちとしてはそろそろ秋を意識し始めます。でも実際には9月もまだまだ暑いし、場合によっては10月の前半くらいまでTシャツで過ごす日もある。秋服を着たい気持ちはある。でも、まだ暑い。この微妙な時期が、意外と長いんですよね。しかも夏前に買ったTシャツには、そろそろちょっと飽きてくる頃だったりします。とはいえ、この時期から新しくTシャツを探そうとしても、店頭はもう秋物が中心。意外と「今ちょうど着たいTシャツ」が見つからなかったりするんです。だったら、あえてこの時期に新しいTシャツを出すのも面白いんじゃないか。そんなところから今回の1枚を作りました。 今回は、あえて「黒」 Soではこれまで白をベースにしたプリントTシャツは何度か作ってきました。でも黒ベースは今回が初めてです。黒T自体はすごく使いやすいですよね。僕自身、黒いパンツを穿くことも多いので、夏になると黒T+黒パンという組み合わせもよくします。ただ、上下とも黒になると少し単調になりやすい。大人っぽくまとまる一方で、もう少しだけアクセントが欲しいなと思うこともあります。そこで今回は、黒Tの使いやすさはそのままに、プリントを使ってほんの少しだけ変化を加えてみました。無地Tほどシンプルすぎず、かといってプリントだけが強く主張するわけでもない。大人が普通に着られる、そのちょうど中間くらいを狙っています。 黒に馴染むプリントを考える 実際に作ってみると、白Tにプリントを載せるのと、黒Tに載せるのでは結構感覚が違います。黒は背景の存在感が強いので、プリントの見え方が意外と難しいんですね。色をたくさん使ってしまうと急に派手になりますし、逆に馴染ませすぎるとプリントを入れる意味がなくなってしまう。そこで今回は、柄自体を抽象的なものにして、色もモノトーンにまとめました。しっかりプリントの存在は感じる。でも全体として見ると、ちゃんと黒Tとして収まっている。僕としては、このくらいのバランスが大人にはちょうどいいと思っています。もちろんボディも既製品ではなく、パターンからオリジナルで作っています。生地から縫製まで国内で仕上げた、SoらしいTシャツです。サイズ感も少しゆとりを持たせていますが、大きすぎるわけではありません。タックアウトして普通に着ても形になりますし、パンツにタックインして少しきれいに着てもいい。プリントTシャツだけど、着こなし方を限定しない1枚に仕上がったと思っています。 まだ、秋服にはちょっと早いから ファッションの世界では8月になると、どんどん秋へと移っていきます。でも現実の気候は、なかなかそうはいきません。だからこそ今すぐ秋服を頑張って着るのではなく、夏服の中で少しだけ気分を変えてみる。それくらいで十分だと思うんです。今回の黒いプリントTシャツも、そんな夏の後半から秋の入り口にちょうどいい1枚として作りました。「秋服はまだちょっと早いな」そう感じている方に、楽しんでもらえたら嬉しいです。

僕がSoを始めた理由と大切にしていること。

僕がSoを始めた理由と大切にしていること。

Soというブランドを始めたのは、2021年頃でした。実はそれ以前にも、スタイリストとして活動する中で、一度自分のファッションブランドを立ち上げたことがあります。ただ、その頃はブランド運営のことなんてほとんど分かっていませんでした。商品が売れたら、自分で梱包して、自分で発送して。服を作ること以外の作業も全部自分でやっていたので、これがなかなか大変で(笑)結局、長く続けることができず、一度ブランドを休止することになりました。そこから数年が経って、YouTubeを始めました。ありがたいことに、僕自身のことを知ってくださる方も少しずつ増えて、動画の中では本当にたくさんのブランドや洋服を紹介してきました。その中で、だんだんこんなことを思うようになったんです。「これ、すごく使えるのに意外と売ってないな」「こういう服が定番としてずっとあったら便利なのにな」もちろん世の中には素晴らしい洋服がたくさんあります。でも、大人の男性が普段の生活の中で迷わず使えて、ちゃんと今っぽくて、長く付き合える。そんな服を安定して届けてくれるブランドは、意外と少ないように感じました。だったら、自分で作ってみよう。そんなところから、改めて始めたのがSoです。 最初は、プリントTシャツ1枚から とはいえ、最初から今のようにいろいろな服を作れたわけではありません。僕自身、服作りについてはまだまだ分からないことばかりでした。だから最初は、プリントTシャツ1枚から。そこから少しずつトップスが増え、ボトムスが増え、アウターも作れるようになりました今ではSoとして、ひとつのクローゼットを少しずつ形にできるようになってきたように思います。意外かもしれませんが、Soは今でもかなり小さなブランドです。ブランド全体のディレクションや、何を作るのか、どんなデザインにするのか、どのくらいの商品数にするのか。そういった部分は、基本的に僕自身が考えています。もちろん、服作りそのものを一人でやっているわけではありません。生地や仕様について相談できる専門家がいて、僕の頭の中にあるイメージをパタンナーさんに形にしてもらい、縫製についても国内の工場と連携しながら作っています。様々なドメスティックブランドの服作りに携わってきたプロの方々に支えてもらいながら、一緒にSoの服を作っています。僕一人では絶対にできません。でも、「こんな服があったらいいな」という最初のきっかけだけは、いつも僕自身の実感から始まっています。 普通だけど、ちゃんと今の空気がある服 Soで作りたいのは、ものすごく奇抜な服ではありません。むしろ逆です。大人の男性が迷わず着られる、ベーシックな服。ただし、昔からある定番をそのまま作るのではなく、シルエットやサイズ感には、ちゃんと今の空気を入れたいと思っています。僕が大切にしているのは、「普通だけど、なんだか今っぽい」というバランスです。5年後、10年後もまったく同じ形が正解だとは思っていません。時代によってパンツの太さも変わるし、トップスのサイズ感も変わります。だから定番でありながら、その時代の空気に少しだけアップデートしていく。そのくらいが、大人にはちょうどいいと思っています。 なぜ、国内で服を作るのか Soでは、できる限り日本製の生地を使い、国内の工場で縫製しています。ただ、これは「日本製だから絶対に素晴らしい」と言いたいわけではありません。国内にも素晴らしい工場があれば、そうではない場合もありますし、海外にも素晴らしい服を作る工場はたくさんあります。僕自身、国産という言葉だけで品質を語るつもりはありません。それでも国内で服を作るのには、いくつか理由があります。ひとつは、コミュニケーションです。「ここをもう少しこうしたい」「実際に着てみたら、ここのバランスがちょっと違った」そんな細かなニュアンスを伝えながら、修正していく。同じ言語で直接やり取りできることは、服作りにおいてやっぱり大きなメリットがあります。そしてもうひとつ。日本国内で服を作れる工場は、少しずつ減っています。僕たちのような小さなブランドができることなんて、本当に微々たるものです。それでも、せっかく服を作るのであれば、少しでも国内のものづくりにつながる選択をしたい。そんな気持ちもあります。もちろん、すべてが完璧というわけではありません。たくさんの商品を作れば、どうしても一定数の不良が出てしまうこともあります。これまでお客様にご迷惑をおかけしてしまったこともありました。そこは真摯に受け止めながら、少しずつでも良くしていきたいと思っています。 新作よりも、定番を大切にしたい 一般的なファッションブランドでは、春夏、秋冬とシーズンごとにたくさんの新作が発表されます。でもSoでは、今のところそういうやり方をするつもりはありません。僕が大切にしたいのは、新作を次々と出すことではなく、「あの服、まだちゃんとあるんだ」と思ってもらえることです。気に入ったパンツがあって、数年後にもう一度買いたいと思ったら買える。新しくSoを知ってくださった方が見ても、ブランドを代表する定番がちゃんと並んでいる。そんなブランドにしたいと思っています。だから新しい商品を作るときも、「これは今シーズンだけ売れればいい」とはあまり考えていません。これから先もSoの定番になれるか。そこをかなり大切にしています。セールも基本的には行いません。大量に作って、大量に余らせて、最後に値段を下げて売る。そうではなく、必要な量を丁寧に作りながら、できるだけ長く同じ価格で届けていきたい。小さなブランドだからこそ、そんな作り方ができると思っています。 少ない服でも、自然に整うクローゼットを 僕はYouTubeをやっているので、Soを「インフルエンサーが作ったブランド」と捉えることもできるかもしれません。もちろん、それを否定するつもりもありません。でも、Soで作りたいのは、話題になるための服でも、僕自身を強く打ち出すための服でもありません。僕が長年スタイリストとしてたくさんの男性を見てきて、 「これがあったら便利だな」「こういう服なら、大人が無理なく使えるな」と思ったものを、一つずつ形にしていく。そして服作りの部分では、きちんとプロの力を借りる。そんなブランドです。ものすごく派手ではないと思います。でも朝クローゼットを開けたときに、なんとなく手が伸びる。着てみたら自然に整う。また次の日にも着たくなる。そんな服を少しずつ増やしていきたいと思っています。Soだけですべてを揃えてほしいとも思っていません。ユニクロも着るし、好きなブランドの服も着る。その中にSoの服も自然に混ざっている。それくらいが僕には心地いいんです。流行を追い続けるのではなく、かといって時代から取り残されるわけでもない。自分に必要な服だけを少しずつ揃えていく。Soが、そんな大人のクローゼットを作るための選択肢のひとつになれたら嬉しいです。そして皆さんと、できれば長いお付き合いができるブランドでありたいと思っています。このCOLUMNでは、商品ページだけではなかなか書ききれないことも、これから少しずつ残していこうと思っています。服を作った理由だったり、途中で迷ったことだったり、僕自身が40代になって感じていることだったり。あまり堅苦しく考えず、ここではもう少しざっくばらんに。よかったら、ときどき覗いてもらえたら嬉しいです。

僕がSoを始めた理由と大切にしていること。

Soというブランドを始めたのは、2021年頃でした。実はそれ以前にも、スタイリストとして活動する中で、一度自分のファッションブランドを立ち上げたことがあります。ただ、その頃はブランド運営のことなんてほとんど分かっていませんでした。商品が売れたら、自分で梱包して、自分で発送して。服を作ること以外の作業も全部自分でやっていたので、これがなかなか大変で(笑)結局、長く続けることができず、一度ブランドを休止することになりました。そこから数年が経って、YouTubeを始めました。ありがたいことに、僕自身のことを知ってくださる方も少しずつ増えて、動画の中では本当にたくさんのブランドや洋服を紹介してきました。その中で、だんだんこんなことを思うようになったんです。「これ、すごく使えるのに意外と売ってないな」「こういう服が定番としてずっとあったら便利なのにな」もちろん世の中には素晴らしい洋服がたくさんあります。でも、大人の男性が普段の生活の中で迷わず使えて、ちゃんと今っぽくて、長く付き合える。そんな服を安定して届けてくれるブランドは、意外と少ないように感じました。だったら、自分で作ってみよう。そんなところから、改めて始めたのがSoです。 最初は、プリントTシャツ1枚から とはいえ、最初から今のようにいろいろな服を作れたわけではありません。僕自身、服作りについてはまだまだ分からないことばかりでした。だから最初は、プリントTシャツ1枚から。そこから少しずつトップスが増え、ボトムスが増え、アウターも作れるようになりました今ではSoとして、ひとつのクローゼットを少しずつ形にできるようになってきたように思います。意外かもしれませんが、Soは今でもかなり小さなブランドです。ブランド全体のディレクションや、何を作るのか、どんなデザインにするのか、どのくらいの商品数にするのか。そういった部分は、基本的に僕自身が考えています。もちろん、服作りそのものを一人でやっているわけではありません。生地や仕様について相談できる専門家がいて、僕の頭の中にあるイメージをパタンナーさんに形にしてもらい、縫製についても国内の工場と連携しながら作っています。様々なドメスティックブランドの服作りに携わってきたプロの方々に支えてもらいながら、一緒にSoの服を作っています。僕一人では絶対にできません。でも、「こんな服があったらいいな」という最初のきっかけだけは、いつも僕自身の実感から始まっています。 普通だけど、ちゃんと今の空気がある服 Soで作りたいのは、ものすごく奇抜な服ではありません。むしろ逆です。大人の男性が迷わず着られる、ベーシックな服。ただし、昔からある定番をそのまま作るのではなく、シルエットやサイズ感には、ちゃんと今の空気を入れたいと思っています。僕が大切にしているのは、「普通だけど、なんだか今っぽい」というバランスです。5年後、10年後もまったく同じ形が正解だとは思っていません。時代によってパンツの太さも変わるし、トップスのサイズ感も変わります。だから定番でありながら、その時代の空気に少しだけアップデートしていく。そのくらいが、大人にはちょうどいいと思っています。 なぜ、国内で服を作るのか Soでは、できる限り日本製の生地を使い、国内の工場で縫製しています。ただ、これは「日本製だから絶対に素晴らしい」と言いたいわけではありません。国内にも素晴らしい工場があれば、そうではない場合もありますし、海外にも素晴らしい服を作る工場はたくさんあります。僕自身、国産という言葉だけで品質を語るつもりはありません。それでも国内で服を作るのには、いくつか理由があります。ひとつは、コミュニケーションです。「ここをもう少しこうしたい」「実際に着てみたら、ここのバランスがちょっと違った」そんな細かなニュアンスを伝えながら、修正していく。同じ言語で直接やり取りできることは、服作りにおいてやっぱり大きなメリットがあります。そしてもうひとつ。日本国内で服を作れる工場は、少しずつ減っています。僕たちのような小さなブランドができることなんて、本当に微々たるものです。それでも、せっかく服を作るのであれば、少しでも国内のものづくりにつながる選択をしたい。そんな気持ちもあります。もちろん、すべてが完璧というわけではありません。たくさんの商品を作れば、どうしても一定数の不良が出てしまうこともあります。これまでお客様にご迷惑をおかけしてしまったこともありました。そこは真摯に受け止めながら、少しずつでも良くしていきたいと思っています。 新作よりも、定番を大切にしたい 一般的なファッションブランドでは、春夏、秋冬とシーズンごとにたくさんの新作が発表されます。でもSoでは、今のところそういうやり方をするつもりはありません。僕が大切にしたいのは、新作を次々と出すことではなく、「あの服、まだちゃんとあるんだ」と思ってもらえることです。気に入ったパンツがあって、数年後にもう一度買いたいと思ったら買える。新しくSoを知ってくださった方が見ても、ブランドを代表する定番がちゃんと並んでいる。そんなブランドにしたいと思っています。だから新しい商品を作るときも、「これは今シーズンだけ売れればいい」とはあまり考えていません。これから先もSoの定番になれるか。そこをかなり大切にしています。セールも基本的には行いません。大量に作って、大量に余らせて、最後に値段を下げて売る。そうではなく、必要な量を丁寧に作りながら、できるだけ長く同じ価格で届けていきたい。小さなブランドだからこそ、そんな作り方ができると思っています。 少ない服でも、自然に整うクローゼットを 僕はYouTubeをやっているので、Soを「インフルエンサーが作ったブランド」と捉えることもできるかもしれません。もちろん、それを否定するつもりもありません。でも、Soで作りたいのは、話題になるための服でも、僕自身を強く打ち出すための服でもありません。僕が長年スタイリストとしてたくさんの男性を見てきて、 「これがあったら便利だな」「こういう服なら、大人が無理なく使えるな」と思ったものを、一つずつ形にしていく。そして服作りの部分では、きちんとプロの力を借りる。そんなブランドです。ものすごく派手ではないと思います。でも朝クローゼットを開けたときに、なんとなく手が伸びる。着てみたら自然に整う。また次の日にも着たくなる。そんな服を少しずつ増やしていきたいと思っています。Soだけですべてを揃えてほしいとも思っていません。ユニクロも着るし、好きなブランドの服も着る。その中にSoの服も自然に混ざっている。それくらいが僕には心地いいんです。流行を追い続けるのではなく、かといって時代から取り残されるわけでもない。自分に必要な服だけを少しずつ揃えていく。Soが、そんな大人のクローゼットを作るための選択肢のひとつになれたら嬉しいです。そして皆さんと、できれば長いお付き合いができるブランドでありたいと思っています。このCOLUMNでは、商品ページだけではなかなか書ききれないことも、これから少しずつ残していこうと思っています。服を作った理由だったり、途中で迷ったことだったり、僕自身が40代になって感じていることだったり。あまり堅苦しく考えず、ここではもう少しざっくばらんに。よかったら、ときどき覗いてもらえたら嬉しいです。

Soの服作りを支えるものづくりの職人インタビュー

Soの服作りを支えるものづくりの職人インタビュー

Soでは国産の服作りを主に行っています。とは言っても、普段あまり職人さんが実際に服を作っている様子を見たことがありませんでした。そこで今回はSoのシャツ生産でお世話になっている職人さんの作業場にお邪魔しまして、服作りの様子を見学。そしてインタビューをさせて頂きました。某世界的ブランドで縫製を行ってきた生粋の職人さん。若々しく、現在もバリバリで現役。ユーモアセンスもあり、とても素敵なファッション業界の大先輩。とても私自身、勉強になりました。動画にまとめましたので、良かったらチェックしてみてください。

Soの服作りを支えるものづくりの職人インタビュー

Soでは国産の服作りを主に行っています。とは言っても、普段あまり職人さんが実際に服を作っている様子を見たことがありませんでした。そこで今回はSoのシャツ生産でお世話になっている職人さんの作業場にお邪魔しまして、服作りの様子を見学。そしてインタビューをさせて頂きました。某世界的ブランドで縫製を行ってきた生粋の職人さん。若々しく、現在もバリバリで現役。ユーモアセンスもあり、とても素敵なファッション業界の大先輩。とても私自身、勉強になりました。動画にまとめましたので、良かったらチェックしてみてください。